ブロック運用
ブロック図形は複数の図形をまとめた複合図形です。シンボルや機器などを用途に応じてブロック化しておくと、図面制作が効率的に行えます。一般的にブロックとはブロック参照のことを指し、このブロック参照はブロック定義によって定義されています。また、ブロック定義の中にブロック参照を含めることができ、入れ子構造にすることも可能です。ただし、同名のブロックは入れ子にできないので注意が必要です。
次に、ブロックの作成から運用に関わるコマンドを見ていきましょう。
ブロックの作成
ブロックの作成は一般的に BLOCK コマンドで行います。ブロック化したい図形を選択し、基点を指定します。次に名前を入力します。これにより、指定の名称でブロック定義が作成されます。そして、図面の図形はブロック化され挿入されます。ブロック管理パレットを確認すると、入力した名称のブロック定義が作成されているはずです。
- BLOCKコマンドを起動し、対象の図形を選択後確定します。
2. 基点を指定します。
3. ブロック名を入力します。
4. ブロック化されました。
ブロックのクイック作成
QBLOCK は BLOCK コマンドに似ていますが、名称をランダムな16進表記の文字で作成します。このメリットは、ブロック名称を考えなくても良いことです。一時的にまとめておきたいときや、仮に作成して後から名称を決めたいときに使用します。そのために名称を変更するコマンドや機能が別途用意されています。
ブロックの挿入
作成したブロック定義は INSERT コマンドによって複数の図面内に挿入することができます。定義を参照した図形であるため、参照情報だけで済み、保存容量も少なくて済みます。
ブロックの置換
ブロック挿入後にブロックを別の定義に置き換えたい場合は REPLACEBLOCK コマンドを使用します。これは参照情報のみを変更します。計画変更や、仮置きしたブロックを後で変更する場合に使用します。
- REPLACEBLOCKコマンドを起動し、図形を選択後確定します。
2. 参考にするブロックを選択時にENTERを押すとブロック選択ダイアログが表示されます。
右勝手のブロックを選択しOKを押します。
3. ブロックは置き換わりました。
ブロックの名称変更
一時的に作成したブロック定義や既存の定義は RENAMEBLOCK で変更することができます。図面内で選択したブロックを変更できるので、内容を確認しながら名称を決めることができます。
ブロックの分解
挿入したブロックは EXPLODE コマンドで分解することができます。ブロックの分解後はブロック定義として残っているので再度挿入することができます。不要であればブロック管理パレットから定義のパージ(廃棄)を行うことができます。
ブロックの回転角度変更
ブロックの回転角度の変更に特化した ANGLEBLOCK コマンドがあります。基点はそのままで、2点間の角度でブロックの回転角度を指定できるので、他の図形の角度に合わせるのに適しています。
まとめ
ブロックを使用することで、図形を複合図形として運用できます。作成したブロックは再利用可能で、自由に図面中に配置できます。配置後もブロックを置き換えられるため、設計変更に迅速に対応できます。また、ブロック図形を他の図面に挿入すると、ブロック定義も追従して登録されます。ブロックの特性を生かして、図面を効率的に制作しましょう。
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